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胡蝶蘭をもらったら
よくある質問の1つに『いただき物の胡蝶蘭』があります。もらったは良いけれど今後どうすれば良いのか、皆さんお悩みのようです。
もらった時期が開花時期とは限らない
一年中、どこの花屋さんへ行っても開花した胡蝶蘭が売られています。これは、生産者さんが温室などで開花時期を調整している為です。一般家庭で自然に咲かせる場合は、温室の有無で開花時期が変わってきます。
温室がない場合 | 開花時期は春~夏頃 |
温室またはワーディアン等あり | 開花時期は2~3月頃 |
ラッピングはすぐに捨てます
お洒落なラッピング。捨ててしまうのは惜しいですが、これがあると鉢内が蒸れ、病気になりかねません。ラッピングを外す前の姿を写真に残しておきましょう。
胡蝶蘭は風が大好きです。蒸れる要素は極力排除し、新鮮な空気を取り込めるようにしましょう。室内など風が動かない時は扇風機が便利。人間が動く風でも良いそうです。空調機や扇風機の風は、株に直接当てないのが原則。風は間接的に。
水やりは、たっぷりと
取扱説明書の多くは「コップ1杯程度の水」や「100ccほどの水」を与える、と書いていますが、実際にはそんな量では足りません。
鉢底からドバドバと水が流れ出るくらいに与え、鉢内の古い空気と水を一気に追い出します。与える頻度が重要で、毎日ではなく、2~3日おきでもなく、表面の水苔がカラカラに乾いてから2日後くらいに株の根元に与えます。
鉢表面のミズゴケは捨てます(通気を良くするため)。これは、その下にあるビニールポットを隠すためのものです。ビニールポットは1株ずつ植えられているので、1株ずつ株元にたっぷり与えてください。
夏は夜の水やりが無難。午前中に与えると日中の室温上昇で鉢内の水温が上昇し、根が『釜茹でうどん』状態になり、根腐れや軟腐病の原因となります。夏以外は午前中に与えます。
花が半分ほど枯れたら、切花として楽しんで
来年の花茎は別の場所から伸びてきます。花が半分ほど枯れたら花茎は根元から切り落として切花として楽しんでください。
花が枯れるまで花茎を切らずに残しておくと、株の体力が奪われます。来年、花を咲かせるためにも、早めに花茎を切っておきましょう。
置き場所
風の流れがある場所に置きます。季節によって置き場所は変わります。
夏の室内 | レースのカーテンを閉めた窓際 |
夏の屋外 | 夏場は雨に当てても平気。 新芽に溜まった水は捨てます。 (軟腐病予防) |
50~70%の遮光ネットを使用。
秋(花芽形成期) | 最低温度が18℃以下になったら、1ヶ月間は雨の当たらない屋外へ。 1ヵ月後に室内に取り込むと、花芽が出きる可能性有り。 |
冬 | 昼は窓際に。夜はカーテンを閉め、ダンボール等に胡蝶蘭をいれて 部屋の中央に(冬の夜間の窓際はとても寒いため)。 |
ここからが大切
頂き物の胡蝶蘭は1つの鉢の中に3~5株ほど入っていて、1株ずつビニールポットに入っています。ビニールポットで育てられた胡蝶蘭が、そのまま化粧鉢に入れられて出荷されるからです。
鉢底の発泡スチロールは、支柱を刺す目的と通風のためです。これらはほぼ全ての販売株にセットで入っています。
花茎を切ったら1株ずつ分けて植えます
植え替えは、5月中旬~6月末または9月~10月初旬に行います。それ以外の時期に行うのはお勧めできません。
化粧鉢から抜いた株は、ビニールポットを捨て、素焼き鉢に1株ずつ植えます。根腐れの場合は季節を問わず、すぐに行います。
水苔を全て外して古い根を切り落とし、新しい水苔で植えます。水苔はホームセンターで入手できます。
今が植え替え時期ではない場合は、ビニールポットから株を抜いた状態のまま、1株ずつ素焼き鉢に移し替えます。根鉢は崩しません。
また素焼き鉢の大きさは、根鉢と同じ大きさか、或いは少し小さめの物を用意してください。
植え替えが完了したら
2週間ほど水やりはSTOP!風通しの良い日陰に鉢を置きます(ココ重要!)。もし、水不足で葉がぐったりしてきたら1週間後でも構いません。植替え後、水やりをストップするのは、植替えで傷んだ根が回復するのに必要な期間だからです。根は水を求めて伸びるため、発根を促す意味もあります。
一番下の葉が黄変して落葉する事もありますが、数日後には新しい葉が株の中心部から現れるため心配はいりません。